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【未来創造】スマートコントラクトとイーサリアムが切り開く可能性とは?

ETHを仮想通貨として生み出すイーサリアムは、BTCのビットコインをひな型にして作られたシステムです。

電子決済の分散管理にのみ特化したビットコインと異なり、イーサリアムはあらゆるデジタル上の行動を分散管理によって成り立たせるプラットフォームとして開発されました。

開発者であるヴィタリック・ブテリン氏本人の言葉を借りて平たく言うと、「あらゆる目的のために使えるプラットフォーム」を作ることを目的に構成されている、ということです。

今回はイーサリアムをプラットフォームたらしめ、ビットコインには無い「核」である技術のスマートコントラクトについて解説していきます。

スマートコントラクトとは

スマートコントラクトとイーサリアム1

スマートコントラクトとイーサリアムの関係については、以前イーサリアムの全体像を解説したときにもお話しいたしました。

イーサリアムをビットコインと比較しながら解説した記事はこちら(リンク)

まだ読んでいない人のために簡単に説明いたしますと、スマートコントラクトとは「契約の自動化」全般を指した言葉です。

契約の自動化とはつまり、あらかじめプログラムされた契約を、契約の条件が満たされたときに自動で履行することを意味します。

ここで言う契約とは、書面上のものだけでなく日常的なものも含めた取引全般のことです。

スマートコントラクト自体はイーサリアム独自の物ではなく、1990年代にNick Szaboという法学者・暗号学者によって最初に考え出された、という歴史を持つ考え方です。

彼が取り上げたわかりやすい例として、「自動販売機」があります。



スマートコントラクトとイーサリアム2

自動販売機では、

・特定の金額の硬貨を投入口に入れる。
・特定の商品に対応したボタンを押す。
(もしくは数字を入力する。)

の二つの条件が満たされないと。

・特定の飲料を利用者に自動で提供する。

という恩恵を得る事は出来ません。



このように、「設定された複数の条件を満たせば、自動で契約結果を提供する。」というのが、スマートコントラクトの基本的な考え方になります。

これがイーサリアムではどのように使われているのか。

例えば、AさんがBさんにETHを払って服を買うとします。

その際イーサリアム内部では、
「BさんがAさんに服を渡すことで、100ETHをAさんBさんに送付する。」
というデータ自体が記録されます。

つまりイーサリアムのブロックチェーンでは、
「通貨の取引」だけでなく、「取引契約の内容」と「取引条件」などのデータをまとめて分散管理する、という機能としてスマートコントラクトが利用されているのです。

また先程もお話ししたようにイーサリアムのシステムは、あらゆるデジタル上で行われる行動をする事が許されているので、仮想通貨の発行・管理・取引だけに限られたものではありません。

これについては後ほどお話ししていきましょう。

スマートコントラクトの何が良いのか

スマートコントラクトとイーサリアムが密接な関係を持っていることはわかりました。

あらかじめ条件を設定しておけば、後は自動で処理するというシステムをイーサリアムが持つことで、理論上イーサリアムというプラットフォームの中では何でも出来る事になります。

でも、そもそもスマートコントラクトの利点とは何なのでしょうか?

ただのプラットフォームならば、特定のプログラムを働かせておけばいいはずです。

にも関わらず、スマートコントラクトを利用したプラットフォームでないといけない理由とは…?。

スマートコントラクトの最大の利点

スマートコントラクトの最大の利点と言えるのは、

「契約の相手を信用する必要が無くなる」
ことにあります。

現実世界での契約は、相手を信用しているという前提が必要です。

例えばあなたがAm○zonで商品を購入する際、ためらいなく購入の決定ボタンを押すのは、契約の相手であるAm○zonに対して「商品が無事に届く」という信用が有るからです。

スマートコントラクトとイーサリアム3

では自動販売機の場合を考えてみましょう。

自販機から迷いなく飲み物を買うのは、契約の相手である飲料販売会社を信用しているからではありません。

売る側は自動で商品が売れていくことを分かっているから自販機に商品を用意しますし、買う側はお金を入れてボタンを押せば自動で商品が出てくることを理解しています。

このようにスマートコントラクトにおいては、相手を信用する必要なく契約が自動で履行されていくことが可能となっています。

この相手への信用が必要なくなる上で浮かんでくる、もう一つの長所が「契約コストの低下」です。

現実世界での契約では、代価を支払ったのに要望したものが来ない(もしくはその逆)ことを防ぐために、仲介人を挟むケースが多いです。

スマートコントラクトを利用して取引を行った場合、契約の履行が自動で行われます。

結果、仲介人が必要なくなるため、仲介手数料や時間のロスといったコストが削減されるのです。

ここで誤解してほしくないのは、契約において信用そのものが必要なくなるわけではありません。

自動販売機の例で言えば、自販機がキチンと動作し、商品や金銭の盗難への対策が施されているという、自販機の生産・管理に対する信用が重要です。

イーサリアムにおいて自販機にあたる、ブロックチェーン技術への信頼性が重要であることは当然のことでしょう。

このブロックチェーン技術の信頼性について解説した記事はこちら↓

イーサリアムにおけるスマートコントラクト

先述した際にも少し触れましたが、次はスマートコントラクトがイーサリアムにおいてどんな形で利点をもたらしているかをみてみましょう。

契約相手の信用が必要なくなる

スマートコントラクトはイーサリアムにおいて、ブロックチェーンと組み合わせて使用されています。

契約の自動的な履行によって虚偽情報の申請のリスクが極小化されることはもちろん、

ブロックチェーンの分散管理技術により、契約の履歴が全て公開・記録・管理されるため透明性も高くなります。

簡単に言うと、警察と誘拐犯状態にはならないということです。

警察
「金と逃走用の車を用意してやった!早く人質を解放しろ!」

誘拐犯
「信用できるか!確実に逃げられると分かるまで人質は貰っておく!」

警察「今すぐ解放しないと用意したものは帳消しになるぞ!早く解放しろ!」

誘拐犯「人質がどうなってもいいのか!」

以下ループ

スマートコントラクトとイーサリアム4

極端な例でしたが、これを防ぐために現実世界では、仲介人を挟む事で両者の橋渡しをしています。

それがスマートコントラクトを利用したシステムなら、契約条件が揃えばプログラムが自動的に契約を履行することでトラブルを防ぐことが出来るのです。

システムの信頼性、透明性もブロックチェーン技術によって担保されています。

スマートコントラクトの「契約相手の信用が必要なくなる」はこのようにして実現しています。

仲介コストの削減

現実世界においては、契約の履行は第三者の提供する信用情報を担保にする事で確実にしています。

買い手が商品を購入する
→料金は仲介人に支払う
→商品が買い手に届く
→仲介人は手数料を引いて売り手に支払う

このように、仲介人が間に挟まるとどうしても手数料が発生してしまいます。



一方でスマートコントラクトを利用したシステムなら、この仲介手数料を極力抑える事が出来るようになります。

先述の服の売買をもう一度見てみましょう。

AさんがETHで服を購入する
→システム上で服の所有権がAさんに移動する
→同時にAさんからBさんのウォレットにETHが送付される
→契約の履行が完了する

この一連の流れが、人ではなく信用できるシステムによって行われるので、仲介コストが大幅に削減されることになるのです。

イーサリアムでの実際の使用例

イーサリアムでは、上記のような利点を持つスマートコントラクトを自由度の高い記述でアプリケーション(DAppsという)を構成できます。

開発者であるヴィタリック・ブテリン氏が「あらゆる目的に使えるように」と目論んだ通りに、実際の様々な業界でイーサリアムというプラットフォームは活用されています。

ここではその一つを紹介しましょう。

ujo MUSIC

仲介業者を抜きにして売り手と買い手がつなげるシステムは、言ってみればその中間の業界の人間にとっては破壊的なテクノロジーです。

その中で音楽業界などはその典型だと言えるでしょう。

現状、あるアーティストが楽曲をリリースし、購入された楽曲の収入が入ってくるまでには多くの業者を間に挟まないといけません。

当然契約の数も増えるので、収入になるまでには一年かかることもあるそうです。

こうした現状に風穴を空けるべく、様々な試みが成されています。

UjoMUSICはイーサリアムのスマートコントラクトを活用して、この音楽業界改革に名乗りをあげたものの一つです。

今のところ、UjoMUSICは多数の中間の契約部分を簡略化し自動履行することで、アーティストと消費者をダイレクトに結びつけることを目指しているようです。



発想自体は素晴らしいとは思いますが、ブロックチェーンの技術がまだ発展途上であり、幅広い層に受け入れられるには時間がかかるということ。

あくまで支払いの契約をブロックチェーンで実行するので、著作権などのメタデータはブロックチェーンの外に保管されているということ。

それによってアーティストにとって生命線である著作権自体の管理は中央集権的な信用に頼るほかないということ。

などなど課題は山積みです。

しかし、音楽業界をブロックチェーンによって改革しようという試みはまだ始まったばかりです。

UjoMUSICのようなチャレンジャーが続いていけば、ブロックチェーンが一般に普及し始めた時代になった時、音楽業界には大革命が起こっているかもしれません。

将来はこんなことも出来るように!?

カーシェアリング

スマートコントラクトによる仲介者要らずのサービスとして、カーシェアリングが出来るようになるかもしれません。

スマートコントラクトによるエンジンロック機能を持つ車を利用する事で、

・代金を支払わないとエンジンが動かない。
・借りたまま返さない場合もエンジンがロックされる。
・契約履歴も偽装できないので、借り主が逃げることも出来ない。
・所有権もブロックチェーンによって偽装できないため、売り払うことも不可能。

というカーシェアリングサービスを提供することは理論上は可能になります。

株式売買

現在、株を買うときにはお金を支払ってから引き渡すまで、数日の期間が必要になっています。



そこでスマートコントラクトが株式の取引所で導入されるとどうなるか。

これまでのように人の目で頻繁にチェックする必要がなくなり、

二重取引といったリスクをブロックチェーンによって回避しながら迅速に取引し、

株の売買も即座に決済が行えるようになる。



このように、証券取引においてもスマートコントラクトが活躍する可能性は大いにあります。



ここにあげた例以外にも、ブロックチェーンのスマートコントラクトを利用したサービスを検討・開発している動きは多くあります。

イーサリアムのプラットフォームではありませんが、ブロックチェーンのスマートコントラクトを活用したコンセプトに、IBMが発表した「ADEPT」があります。

これは、ブロックチェーンを利用したスマートコントラクトをIoTに応用することで、「故障したら自分で修理業者を呼ぶ洗濯機」のような分散した自律デバイス群を実現する計画です。



スマートコントラクトとイーサリアム5

スマートコントラクトとイーサリアムまとめ

ここまであげてきたいくつもの例を見ても分かるように、スマートコントラクトとイーサリアムが開いた新しい可能性は、実際に世界に影響を与え始めています。

2017年11月現在、イーサリアムは誕生からまだ二年足らず。

まだまだ黎明期の時期を出てはいません。

それにも関わらずここまでの影響力を持っているのです。

イーサリアムのブロックチェーン技術が大きく進歩し、世界の中央集権的に支配されたウェブ環境を、分散管理体制が飲み込んでいく未来が訪れるのだとしたら、そのインパクトは計り知れないものになるでしょう。

当然、仮想通貨であるETHもすごいことになっているかもしれませんね。



最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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