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【大解説】ビットコインとイーサリアムは何が違う?新時代の仮想通貨:イーサリアムを徹底解説します!

この記事は、ビットコインのシステムとその価値の保証の仕方について理解した人に向けて解説していきます。

システム?価値の保証?って方はこちらで詳しくお話ししてます↓



後述いたしますが、イーサリアムはビットコインの技術をひな型にして開発された、革新的な技術です。

「経済のビットコイン」

「プラットフォームのイーサリアム」

と言われるようになった理由。

これをより深く理解して投資に生かしていくためにも、先ほどの記事を一読する事をお勧めいたします。

仮想通貨の世界において、イーサリアムはアルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)のなかでは、ダントツ一位の市場規模を誇っています。

にも関わらず、

「ビットコインは知ってる。でもイーサリアムってどんな仮想通貨なの?」

と言われるとなかなか情報が多く出回っていません。

そこで今回は、

イーサリアムとは一体何なのか?
ビットコインと何が違うの?
イーサリアムの大きな利点とは?

これらについて解説していきましょう。

ビットコインとイーサリアム

ビットコインという言葉の本来の意味がシステム全体を指していて、そこから生まれるコインは「BTC」という単位で扱われるように、

イーサリアムも、「イーサリアムというプラットフォーム」というのが本来の意味です。

そこから生み出される仮想通貨は『イーサ(ETH)』と呼ばれています。

ビットコインとイーサリアム1

ビットコインはこのブームになっている仮想通貨の始祖であり、仮想通貨の時価総額(市場規模)でも他を抑えて圧倒的なシェアを持っています。

その影響力の強さから後発の仮想通貨は「アルトコイン」、つまり「替わりのコイン」と言われるほどです。

そのアルトコインのうち、ダントツ一位の市場規模を持っているのがイーサ(ETH)です。

この仮想通貨界の二大巨頭であるビットコインとイーサリアム。

まずは成り立ちから見ていくことで、イーサリアムについてお話ししていきましょう。

ビットコインとイーサリアムの歴史

ビットコインは先述の通り、全ての仮想通貨の大元になった最初の通貨です。

その最初期における歴史を簡略的に書くと、

[2008年]
サトシ・ナカモトと称する人物が『Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System』(ビットコイン:P2P 電子マネーシステム)という論文を発表する。

[2009年]
ビットコインが初めて発行される。
この論文のビットコインが仮想通貨として機能するかどうか、そして問題点の検証を目的にゲーム感覚で始まった。

ある時に、あるエンジニアが冗談で「ビットコイン1万枚とピザ一枚を交換しないか?」と言い、それに反応した別のプログラマーがピザ屋から買ったピザを本当に交換した。

これが仮想通貨が価値を持った最初のケース。

ちなみに2017年11月現在、ビットコインは約75万円なので、1万BTCは75億円の価値を持っています。

次いでイーサリアムが立ち上がった経緯も概説しましょう。

[2009年]
イーサリアムの開発者であるヴィタリック・ブテリン氏がビットコインを知る。

[2013年]
ヴィタリック・ブテリン氏がビットコインを研究し、イーサリアムの開発を構想する。

[2014年]
イーサ(ETH)の先行販売を開始
1ETH=0.0005BTC

[2015年]
イーサ(ETH)を公式にリリースする。
1ETH=0.008BTC=約300円

2017年11月現在、1ETH=34,000円

この経緯から分かるように、ビットコインと違ってイーサリアムは開発者が判明しています。

ビットコインとイーサリアムの共通点

ビットコインとイーサリアムは、後者の開発者であるヴィタリック・ブテリン氏がビットコインを元にしたことから、その基本構造は同じものです。

ビットコインとイーサリアム2

すなわち、

イーサリアムというシステムはP2Pネットワークによって分散管理されていて、中央で管理する主体が存在しないこと。

イーサ(ETH)という仮想通貨はマイニングによって生み出されているということ。

そして世界に散らばるマイナーのコンピュータが通貨の取引履歴をブロックにして相互に監視し、多数決を持って過去のブロックにチェーン状繋げることで信用性を保っていること。

これらについてピンと来ない方がいたら、こちらの記事を参考にしてください。



このように、ただでさえ革新的なシステムであるビットコインのシステムと根本は同じです。

それをもってイーサリアムがなお画期的なシステムであると言われている理由は何でしょうか?

それを理解するために、次はビットコインとイーサリアムの違い、そしてビットコインにはなくてイーサリアムにはあるものについて解説していきましょう。

ビットコインとイーサリアムの違い

前項にて、まずはビットコインとの共通点を確認しました。

では次に、ビットコインとイーサリアムの相違点を見ていきましょう。

通貨発行量上限

ビットコインはそのシステムが開発された当初から、その通貨の発行上限は2100万BTCまでと決まっています。

この有限性がビットコインの価値を下支えしている一方、

イーサリアムはその発行上限がまだ決まっていません。

イーサ(ETH)が正式にリリースされた際、7200万ETHが一気に発行されました。

そのうち1200万ETHは開発者たちの資金として充てられ、残りの6000万ETHが一般向けに販売されて市中に出回ることとなります。

2017年11月現在、総発行数は9564万ETHです。リリースされてから2500万ETH以上が新規発行された計算になりますね。

おそらくですが、当初は実験的な要素が強く、この段階で上限を設定する意味合いが薄かったこと。今後の技術的な広がりを狭めないことを目的に、設定するにはまだ早いと判断しているのではないかと考えられます。

あくまでも、上限はまだ未定であって存在しないわけではありません。

いつかは上限が明確に設定され、発表される時がきます。

投資を念頭に考えるのならば、この上限については是非とも注目しておきたい要素ですね。

ビットコインとイーサリアムのマイニング

マイニングって何?という場合はこちらの記事をご参照下さい。

今更聞けない「ビットコインを掘る(マイニング)」ってどういうこと?? 基本を5分で解説

要するに、仮想通貨はマイニングという演算によって発行されているということですね。

※マイニングによらない発行方法の仮想通貨も一部ある。

この演算を簡単に言うと、

一部の取引情報をブロックにして、これらと「前ブロックのハッシュ値」、そして「ある数字=ナンス」を合わせた計算で出てくる「そのブロックのハッシュ値の条件」を参考に、その「ナンス」をしらみつぶしに求める演算がマイニングです。

ビットコインとイーサリアム3

これによって取引情報の監視と新規通貨の発行を兼ねることが出来、円でいう日本銀行と政府の通貨発行と管理の役割を、世界に広がるP2Pネットワーク上のマイナーが担っています。

このマイニングの基本はビットコインもイーサリアムも共通しています。

違うのはその内容です。

これによって、イーサリアムはビットコインと差別化することに成功しています。



ビットコインのマイニング

先ほどの説明で、マイニングによって新規通貨が発行されるとありました。

ビットコインの場合、新規に発行されたBTCを報酬として獲得できるのは、演算にいち早く成功したコンピューターの持ち主であるマイナーのみです。

これをPOW(Proof of Work)、つまり仕事量の証明で獲得するといいます。

例えるならば、砂浜での旗取り競争のようなものです。

走る距離を延ばしたり、砂の深さを調整するように、マイニングの間隔は一定に保たれるようにプログラムされています。

ビットコインとイーサリアム4

最近はこのマイニング競争が苛烈になり、初期こそは普通の人たち(コンピュータ)が旗取り競争を行っていましたが、今はその距離と砂の深さが尋常じゃなくなってきて、最新式のジェットエンジンを搭載した車を大量の燃料で動かして競争している状態になっています。

当然、それだけの能力をもったコンピュータと、大量の電気代が必要です。

これにより、各国の法律と物理的な制約を受けないという仮想通貨の利点が損なわれているのです。

スーパーコンピュータ並みのスペックを持つ巨大なコンピュータを設置する広大な場所、土地代、電気代、それに付随する各国の法的な制約などが挙げられますね。

結果、中国と韓国のマイナーがマイニング競争において大きく有利になっているのが現状です。

ビットコインとイーサリアム5

また巨額の資金さえ投入すれば、世界中のマイナーのマシンパワーの過半数を獲得して管理の分散性を打ち消し、悪意をもった取引情報に改ざんするという「51%アタック」が理論上は可能になっています。

実際は過半数を超えた時点でビットコインの信用性の根拠であるP2Pネットワークのブロックチェーンが機能しなくなるので、ビットコインは暴落して崩壊するでしょう。

最後にこれを行うメリットは何もないので、起こる可能性は低いとは付け加えておきます。



イーサリアムのマイニングが違う点①


以上を踏まえて、イーサリアムにおけるマイニングはビットコインと比べて何が違うのか、を見ていきましょう。

ビットコインでのマイニングの解説で旗取り競争と表現したように、報酬を獲得できるのは一位になった人のみです。

でも可能性として、同時に到着して一つの旗を二人で取り上げることだって考えられますよね?

コンピュータ同士の戦いにおいても、複数のコンピュータが正しいナンスをほぼ同時に導き出すことがあります。

発見されたナンスは世界中のマイナーのコンピュータが検算して「これは正しい」と承認するのですが、実はそのブロックのハッシュ値の条件を満たす数字という特性上、ナンスは複数存在します。

それにもかかわらず新規に発行される仮想通貨は一人のマイナーの手元にしか発行されないため、最後にこのナンス間で優劣をつけなければなりません。

その判断をどのようにして行っているのか。

それは、承認されたナンスのうちどのナンスが一番支持を得たか、で決定しています。

これは通信速度の違いの影響もあるでしょうが、ほとんどランダムで決められているのです。

ビットコインでは、この最後のランダム競争に負けたマイナーの元には1BTCたりとも支払われることはありません。

一方でイーサリアムの場合は報酬は少なくなるとはいえ、負けた方にも一定のイーサ(ETH)が発行されるようにできています。

これによって、マイニングに投じられたマシンパワーが無駄になることがありません。

またイーサリアムのマイニングにおいて、ナンスのランダムな承認競争の勝者を有利にし過ぎないという将来の課題との親和性が高いということもあります。
これがどういうことかはすぐ後に説明しましょう。

ここがビットコインとイーサリアムのマイニングにおける一つ目の違うポイントです。

ちなみに、このランダム競争に負けてしまった方のブロックをイーサリアムではuncleといいます。



イーサリアムのマイニングが違う点②

今のビットコインのマイニングは「ジェットエンジンで戦う砂浜での旗取り競争」であると例えたように、一位をとるかどうかはコンピュータの処理速度をどんどん上げ、大量の電気をがんがん投入していくことにかかっています。

それによる現実世界の制約の干渉は先ほど述べた通りです。

なにしろビットコインが開発された当初は、今のように現実世界で通じる価値を持たせるなんてことは考えておらず、インターネット上のまさに「仮想の通貨」だったわけです。

まさしくゲーム内の通貨と同じようなものですね。(P2Pネットワークのブロックチェーン上に存在する通貨として機能するのかというのが最初の目的)

それが現実に価値を持つということになっただけで、荒野で工場を借りてマシンを並べるほどのマイニングフィーバーになっています。

いやはや人間の欲のパワーとは凄いものです。

おかげで、現実世界での制約が仮想世界での通貨発行に影響が出るようになってしまいました。

ビットコインとイーサリアム6

そこでイーサリアムの開発者であり、今も開発の最前線を走っているヴィタリック・ブテリン氏は考えます。

「POW、つまり仕事量の是非でマイニングを進めていくのは将来的に無理がある。何かいい方法はないのか。」

そこでたどり着いたのが、イーサリアムのマイニングにおける二つ目の違い、

POS(Ploof of Stake=所持の証明)です。

誤解しないように先に言っておくと、2017年11月現在のイーサリアムのマイニング方式はまだPOWになります。

ただ、そのマイニング間隔は15秒から17秒と極端に短く、通貨が市場に放出されるスピードはビットコインとは比べものになりません。

ここ(coinmarketcap.com)のsupplyの数字を比べても分かるように、2015年に正式にリリースされたETHは2009年から始まったBTCの6倍の供給量があります。

また、間隔が短いということは計算が簡単であるということ。

そのため、uncleが発生する確率もビットコインのそれよりも大幅に高くなります。

uncleにもイーサ(ETH)を発行しているのはこういった事情が有るからなのですね。



いずれにせよ、

アルトコイン不動の一位の座を持っているイーサ(ETH)は、このままPOWに頼ったマイニング方式に固執していると、ビットコインのように現実世界の土地代や電気代、法の制約が通貨の発行に悪い影響をもつことになります。

POSはこの問題を解決するマイニング方式です。



このマイニング方式を簡略的に言うと、“Ploof of Stake”=「所持の証明」によってブロック承認の成功率を上げること、つまりナンスの発見に成功して通貨を手に入れることを指します。

イーサリアムはこの方式をCasper(キャスパー)という名前で導入する予定です。

これを分かりやすく説明するために、ナンスをコンタクトレンズに例えてみましょう。

POSを「ハッカ飴おばさん」で解説

ある時、近所のおばさんが近くの公園でコンタクトレンズを両方落としてしまいました。(これがナンス)

彼女は今、何も見えない状態です。

替えのメガネもないので、仕方なくそこにいた子ども達に頼んで探してもらうことにしました。

見つけてくれた子にはご褒美にハッカ味のアメ玉をあげるという条件付きです。(これが新規発行されるETH)

「探してあげる」といった子ども達は、昔から仲がよい子から、つい最近知り合った子までいろんな子どもがいます。

昔から知っている子は、常日頃から目をかけているのでアメ玉もたびたびあげています。

またアメ玉をおばさんから直接もらったわけではないけれども、友達から「あのおばさんからもらったもの」として受け取っている子どももいて、そのことを彼女は把握しています。

なのでついつい情が移ってしまい、昔から知っている子どもと以前よりハッカアメを持っている子どもには「公園の砂浜のあたり」と範囲を限定して教えてしまいました。

一方で最近知り合った子どもには、正直あまり興味がありません。

なので、「公園のあのあたり」と漠然としたヒントで探させます。

結果、最近知り合った子どもにもチャンスはあるとはいえ、探す範囲を狭く教えられた子ども達の方の方が有利になりました。

おばさんは取りあえず用事のあるところまで行ければいいので、レンズが一つ見つかれば十分です。

もし同時に見つけてくれたら、ほかの子供たちの証言の数で先に見つけたと思われる方に多くハッカアメをあげます。(負けた方がuncle)



つまり、以前からおばさんのアメ玉をたくさん持っている子どもであれはあるほど有利になるという仕組みです。

ついでに言うと、このおばさんからもらうハッカ味のアメ玉は子ども達には食えたものではなく、彼らの祖父母の元へ持って行けばフルーツ味のもの(現行通貨)に替えてもらえます。(祖父母はどちらも健在という前提)

このために、子ども達にとっては意味のないまずいアメ玉が価値をもつので、彼らの間でハッカアメ経済が成立するのです。



ビットコインとイーサリアム7

POWとPOSの違い

かなりふざけた内容に思えるでしょうが、これがPOSで生み出されたイーサ(ETH)が価値を持って経済を作ることの一番分かりやすい説明だと思います。

ビットコインが採用するPOWでは、ナンスにたどり着くにはジェットエンジンを装備した車で爆走するようなインパクトでコンピュータに計算させなければ太刀打ち出来なくなるのに対し、

イーサリアムがこれから採用するPOSでは、イーサ(ETH)を所持しはじめてからの期間とその所持量を評価します。

公園でコンタクトレンズを探すという子どもでも出来るような簡易さのように、マイナーのコンピュータは計算する事が出来るのです。

ちなみに、先ほどの例ではナンスの正しさを他のマイナーが証明するという、P2Pネットワークの特性が説明仕切れていないのでご了承ください。

このPOSによるマイニングの大きな利点は、ひとえに巨大なコンピュータを揃える必要が出てくるということがないことにあります。

そもそもそんな設備の用意と電気代を払えるような資金があるのならば、現実世界での計算競争をするのではなく、直接ネットワーク上でのイーサ(ETH)の保有量で示した方が効率的です。

そして何より、大量の電気を食らうこともないので環境に優しいですね。

さらに言えば、イーサ(ETH)の所持している期間も評価の対象である為、仮想通貨の信頼性を崩すほどのシェアを持つことは難しくなっています。

極端な話をすれば、狂った超大金持ちがイーサ(ETH)をいきなり大量購入してイーサリアムというシステムを吹き飛ばすなんてこともできません。

こうした意味から、イーサリアムが導入予定のCasperは、ビットコインのPOWよりも堅固なセキュリティを確保され、そして現実世界の制約を受けないより広がりのあるマイニング方式だと思われるのです。

ビットコインとイーサリアム8

さて、ここまでビットコインとイーサリアムのマイニング方法の違いについてお話ししてきました。

でも一つ、疑問に思うことがありますよね?

これから先、POWによるマイニングに限界が見えるのだとしたら、システムに過ぎないビットコインもPOSを採用することは出来ないのか?

確かに、所詮はエンジニアたちが寄り集まり、ゲーム感覚で開発をスタートさせて完成させたのがビットコインなのですから、簡単にプログラムを書き換えられそうな気もします。

しかし、ビットコインにはそれが出来ない事情があるのです。

次はそのことを皮きりに、イーサリアムの独自の特性である「ハードフォークが可能である」についてお話ししていきます。

イーサリアム独自の特徴


「経済のビットコイン」
「プラットフォームのイーサリアム」

冒頭でも紹介したように、これはビットコインとイーサリアムの違いを端的に表す言葉になります。

文中でも何度か述べましたが、ビットコインはあくまでP2Pネットワーク上のブロックチェーンで管理・発行される「仮想の通貨」が本当に機能するのか、という実験の意味で作り出されたのが当初の目的でした。

サトシ・ナカモトという謎の人物の論文で提唱された「ビットコインという電子マネーシステム」には何か問題はないのか、実際の機能として働くのかを検証するために、あくまで仮想空間の中での決済機能に着目したシステムになっています。

なので、「ビットコインというシステム」が生み出すBTCは現実世界で大きな価値を獲得したとはいえ、システムの機能は電子上での決済のみに限られているのです。

ヴィタリック・ブテリン氏はそんなビットコインを徹底的にリサーチし、これをひな型に新しい機能を加えた「イーサリアム」を開発しました。

その機能こそが「あらゆるデジタル情報のプラットフォーム」です。

要は「イーサリアムというプラットフォーム」では、デジタル上で行う取引、プログラミング、プログラムの動作など、デジタルでの行為ならば全部行うことが出来ると言われているのです。

ビットコインという決済システムでさえ画期的なことでしたが、決済のみならずあらゆることが出来てしまうイーサリアムは、さらに革新的なものといえます。

それを可能にしているのが、「ハードフォークが出来る」というビットコインにはない特徴です。

「イーサリアムというプラットフォーム」の内実が気になるところですが、まずはこの話題について解説していきましょう。

ハードフォークは悪い意味ではない

前節にて、ビットコインとイーサリアムの違いとしてマイニング方式の相違点を取り上げました。

そこでも言ったように、競争が異常に苛烈になるPOWよりも、通貨の所持している期間と量で評価されるPOSの方が将来的にみて現実的であると考えられます。

イーサリアムのマイニング方式がはPOWからPOSに変更されることが予定されているように、

中国の荒野にマイニング用の広大な工場が出来るほど競争が激しくなったビットコインも、そろそろPOSの導入を考えてもいいのでは、と思えます。

しかし、これが出来ない理由があるのです。

ビットコインとイーサリアム9

それが「ハードフォーク」の問題です。



「ビットコイン」はハードフォーク出来ない

もしかしたら「ハードフォーク」という言葉に何か特別悪い印象を持っているかもしれませんね。

最近の話題だと11月中にビットコインがハードフォークで分離するかしないか、ということでビットコイン市場が大きく揺れ動きました。

結局、ビットコイン市場全体の暴落を招くということで、この分離は取り止めになりましたが、この一件で大きなネガティブ要因となった「ハードフォーク」という単語そのもののイメージががた落ちしてしまいました。



このように、ビットコインに関する最近のニュースにおいて「ハードフォーク」はあまりよい意味合いで使用されていません。

しかし、「ハードフォーク」の本来の意味は「可逆性のないアップデート」です。

この単語そのものが悪い意味を持っているわけではありません。

それがビットコインにおいては、なぜここまで大騒ぎになるのか。

それは、エンジニアが提唱する「ハードフォーク」をめぐって、BTCの管理・発行主であるマイナー達の意見が対立しやすいため簡単に分裂してしまい、ビットコインの信用性を損なってしまうのが根本の原因です。

これは、「ビットコイン」というシステムを作る際に、ハードフォークを想定していなかった事が大きな理由となっています。

さらにビットコインのプログラムも、世界中のエンジニアがネット上で集まってコードを書くことで完成させたものです。

なので、仮にハードフォークが前提であったとしても、それが主流正統の物であるとマイナー達が支持する根拠が存在しません。

つまり「私達が行うのは元祖『ビットコイン』の正統なハードフォークですよ!」と言っても、このエンジニア達を「ビットコイン開発チーム」とマイナー達が支持出来る根拠がないのです。

これらの理由から、ビットコインを「不可逆的にアップデート」する時に、どうしても多くの人が認めるところの元祖ビットコインから分裂する事になってしまいます。

ハードフォークという単語の意味をもう少し掘り下げてみましょう。

ハードフォークすると、今までのブロックチェーンのデータをコピーし、その上に不可逆的なアップデートをしたシステムを置きます。

コピー元のシステムが無くなるわけではないので、結果的に元のシステムとハードフォークしたシステムの二つが存在する事になります。

この並立している二つのシステムのうち、どちらが正統なものであるかの判断は、ひとえに通貨の管理・発行主という実権を持つマイナー達の合意が作れるかどうかにかかっている、ということですね。

「不可逆的なアップデート」と聞くとわかりにくいかもしれませんので補足します。

イメージとしては、シリーズもののナンバリングタイトルゲームの数字が一つ繰り上がるようなものです。

ド○クエⅦとド○クエⅧの間には互換性がありません。

ド○クエは、販売元のスクエアエニックスという会社の下に開発チームがいるわけですから、彼らが次のシリーズを開発し、スクエアエニックスが販売すれば、プレイヤー達はそれを正統な続編だと当然支持します。

このド○クエの開発チームにあたる中心的な権威を持つエンジニア集団がビットコインには存在しないのです。

まとめると、

「ビットコインというシステムの開発チーム」という権威を持つエンジニア集団がいない事で、BTCの管理・発行という実権を持っているマイナー達の意見が対立しやすく、不可逆的なアップデートであるハードフォークを行うと簡単に分裂してしまう、ということです。

これによる弊害は明らかです。

時が進むにつれてビットコインの基本構造に関わる改善が必要になった際、権力を有しているマイナー達の合意がとりづらい、もしくは利害で対立しやすいことは、必然的にビットコインの硬直化を招きます。

問題提起として取り上げた「POSへマイニング方式を変更する事」も、当然不可逆的な性質を持つアップデートです。

今まで巨額の資金を投じてマイニング環境を整備してきたマイナー達からすると、いまさら変えられても困ります。

こういった理由により、ビットコインがPOSに乗り換えるようなハードフォークを簡単に行うことが出来ないのです。

如何に通貨の管理・発行主であるマイナー達が影響力を持っているかが分かりますよね。

この記事で話題にしたビットコインの分裂騒動も、言い換えればマイナー達の利害闘争が相場を揺るがしたということです。



ハードフォークが折り込み済みのイーサリアム

では、ビットコインと比べてイーサリアムはどうなっているのでしょうか?

先述したように、イーサリアムは開発者が明確にわかっています。

ヴィタリック・ブテリン氏という若き天才はビットコインをひな型にイーサリアムを考案し、同意するエンジニアらと共に生み出しました。

そして今も、その開発の最前線に立っています。

ここがビットコインと違うところですね。

「開発元」という権威をもつエンジニア集団が存在している
事は、ハードフォークに有利に働きます。

また、彼らも開発当初から「ハードフォークしていく」と宣言しています。

なので、ナンバリングタイトルをもつシリーズもののゲームよろしく、マイナー達の合意を受けやすいのです。

以下が、イーサリアムが行ってきたハードフォークの一覧になります。

2015年7月  :フロンティア(未開拓)
2016年3月  :ホームステッド(家屋敷)
2017年10月:メトロポリス(大都市)
未定    :セレニティ(落ち着き)

またPOSに関して言うと、POWからの乗り換えをするハードフォークも開発当初から宣言しており、イーサ(ETH)のマイニングの間隔が15秒から17秒であるように計算の負荷が小さい事も相まって、ETHのためにビットコインの場合のような巨大マイニング工場を持つほどの設備投資をしたマイナーは存在していません。

将来的にPOSに移るのだから、現状はPOWであってもそこに巨額の投資をするような人はいない訳です。

ビットコインでのハードフォークが対立を生むのは、ひとえに現実世界で投資した設備が腐ることを恐れた利害闘争が原因です。

せっかく「仮想の通貨」であるはずなのに、現実世界の物質的な利害が悪影響を持つなんて残念ですね。

イーサリアムにおいては現実世界の物質の干渉をできるだけ排除し、あくまで「仮想の世界」の可能性を保つ姿勢が見受けられます。

よってハードフォークも容易に行うことが出来、それによる物質的な利害闘争による分裂も起こることはないでしょう。

※唯一の例外はこちらを参照↓



アップデートを簡単に行うことが出来るということは、柔軟なシステム作りが出来るということ。

イーサリアムの開発陣が是としている「プラットフォーム」にとっては柔軟性とそれによる広がりが重要です。

それを担保するためにも、ハードフォークが可能であることは絶対必要な要素なのです

スマートコントラクト:プラットフォームたる根幹

さて、ハードフォークを理解したところで、イーサリアムからビットコインよりも大きな可能性を感じ取ることが出来るのではないでしょうか?

ビットコインはあくまでも電子決済システムであり、そしてこの性質は将来変わることはないでしょう。

一方でイーサリアムの中では電子決済システムという機能はもちろんのこと、取引情報そのものの承認、プログラミング、プログラムの動作など、デジタル上で行えるあらゆる事が可能になると言われています。

なぜそんな事が出来るのでしょうか?

いくら「イーサリアムはプラットフォーム」だと言われても、元々はビットコインのシステムから始まったものですから不思議に思うことでしょう。

イーサリアムの根幹を成す技術。

それが「スマートコントラクト」です。

直訳すれば「賢い契約」という言葉であり、この言葉自体は昔から提唱されているもので新しいものではありません。

スマートコントラクト自体の考えを説明する時に、よく使われるのが「自動販売機」の例です。

自動販売機は
・金額に見合った硬貨を投入すること
・特定の商品のボタンを押すこと
この二つの条件を満たせば、

・特定の商品が自動で出てくる
という結果が生まれます。

ビットコインとイーサリアム10

つまり、店員のような仲介者を挟まずに自動で商品購入という契約を履行することを「スマートコントラクト」と呼ぶのです。

もっとエッセンスを抜き出して考えれば、「~という条件を満たせば、~という結果をもたらす」ことを「自動」で行うということですね。

これがイーサリアムではどのように採用されているのかというと、

例えば、AさんがBさんに100ETHを払って服を買うとします。

その際イーサリアム内部では、
「BさんがAさんに服を渡すことで、100ETHをAさんBさんに送付する。」
というデータがブロックチェーンの内部に記録されます。

つまりイーサリアムでは、
「通貨の取引」のみならず、「取引契約の内容」と「取引条件」などのデータをまとめて分散管理する事が出来るのです。

この技術を応用すれば、

あらゆる「~という条件を満たした場合、~という結果をもたらす」ことをイーサリアム上で自動的に行うことが出来ます。

具体的には、
プログラミング、プログラムの動作、メッセージのやり取り、販売契約、電子コンテンツの配信サービスなど、あらゆるもののプラットフォームとなりえるのです。

イーサリアムで行われるスマートコントラクトについて、別記事で詳しく書いていますので、もっと知りたい場合はこちらを参照ください。↓



イーサリアムのまとめ

今回は、ビットコインとイーサリアムという仮想通貨界の二大巨頭を比較する事で、イーサリアムとは一体どんなものなのかについて解説してきました。

あくまで論文の実験の目的で作られたビットコインと、その技術にもっと幅を持たせるために開発されたイーサリアム。

マイニングによって仮想通貨を発行するという点では共通しながらも、その方式においては決定的に違う構造のものを採用する予定のイーサリアム。

そして電子決済システムにしか機能がなく硬直的な性格なビットコインと、様々なデジタル行為のプラットフォームであるイーサリアム。

これまでの話をぎゅっとまとめると、このような感じでしょうか。

私の感触としては、イーサリアムの将来的な幅の広がり方がとても面白く、これから注目していくと思わぬ出来事がありそうで期待できると思っています。

あなたもイーサリアムにちょっと賭けてみませんか?

それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました。

著者:

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